もう、本当にビックリ。
今日、数十年以上にわたり間違えていた事が発覚しました。
それは何かと言いますと、
教科書にのっているという、超有名な『ビートルズ』の名曲『Let It Be』の歌詞の中のあるフレーズの意味が、私の思っていたのと違っていたのです。40年以上間違えていた私の人生を返して欲しい。助けて。それくらいビックリしました。
私はビートルズ現役世代よりも若いので、今の若者と同じように過去の偉人的な存在です。特にビートルズが好きなわけでもなく、好んで聞くわけでもありません。ですが、この『Let It Be』だけは別物。たぶん1万回くらい聞いていると思います。もちろん歌詞も覚えているのでいつでも歌えます。
曲のテーマは「あるがままに身をゆだねなさい」という内容。翻訳する人によって若干ニュアンスは違いますが、そんな感じの意味です。ビートルズが活動当時はヒッピー文化が流行り「なるようになるさ」的な思想がもてはやされていたのかもしれません。
問題の箇所は、歌詞の中に、
Mather Mary comes to me
というフレーズがあります。
聖母マリアが現れて(降りてきて)
なんて意味だと思っていたんですよ。歌詞の前後から見ても。歌詞の流れも違和感ありませんし、イギリスのキリスト教はカトリック教が多いだろうし、そうなんだろうな、なんて思っていました。40年以上。ネットで調べていても、翻訳された歌詞はそう書いていますし、世界的にも私と同じような認識なのでしょう。
ですが、ポールさんのインタビューで「自分のお母さんが夢にでてきた事にインスピレーションを受けた」と言ってたそうです。ポールさんは今も現役ですので、おそらく間違いはないでしょう。
降りてきたのはポールのお母さんだった。
曲の歌詞で、意味を「どちらともとれる」手法はよく使われます。「mary」という名前は、日本ならば「よしこ」さんくらい一般的な名前ですし、解釈の仕方によっては聖母マリアになるのは納得がいきます。そもそも、キリスト教が多い英語圏では、聖書の登場人物から名前をもらうのは当たり前の事ですからね。思い浮かぶアメリカ人の名前は大抵聖書からではないでしょうか。ジョンとかマイケルとか。
聖母マリアが降りてきた場合、壮大なスケールのいわゆる「ありがたい」歌に聞こえてくるはず。日本ではそうでもないでしょうけど世界的にみると「ありがたソング」だと認識されているはずです。ですが、お母さんの助言だったとするならば、いっきに身近な歌になり、共感が生まれまれ「なるほどな」とうなずいてしまう。やさしいお母さんであれば、どこの家庭でもありそうな話ですよね。
ビートルズ末期の曲なので、メンバー同士の中が悪かった時期の曲です。ジョン・レノンは世界平和を訴えるのはいいけど、仲間と仲良くしてほしかったな。長年の付き合いのメンバーと仲良くできないのに世界とみんなと仲良くなんて無理すぎる。ですが、そういった環境があってからこそ、名曲の数々が生まれた事を考えると必然だったのでしょう。
ポールのお母さんが「たえこ」とか「ふね」という名前であれば、このような解釈は生まれなかったのですけどね。歌詞のかっこよさは別として。
知らない人には、なんの話だかわからないと思いますが、私にとっては今世紀最大の発見でした。
以上、ぬむめでした。