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はちゅねミクギターができるまで【その9】サンディングシーラー塗装で悲劇が襲う

はちゅねミクギターの制作過程を解説します。その9です。

初音ミクではありません。

以前はラッカースプレーで塗装していたのですが、現在は家庭の事情でハケ塗りで塗装します。主に使用しているのが水性ウレタン塗料です。臭いも無く室内で安全に塗装できます。

ボディの塗装

塗装は微妙な色の変化が多いため、わかりにくい写真ですいません。

塗装しないネックジョイントポケットとブリッジ等マスキングテープで保護し、サンディングシーラーを塗っていきます。

サンディングシーラとは下塗り塗料で、いきなり本塗装してしまうと木材なので塗料を木が吸ってしまい綺麗に塗れません。サンディングシーラーを使うことによって木に塗料がしみこまず、サンディングシーラーの皮膜が小さな凸凹を埋めて本塗装が綺麗に仕上がります。

写真ではわかりにくいのですが「塗った後」です。

サンディングシーラーは塗料ではないので、乾燥後に削ります。「なら塗らなくていいじゃん?」と思うかもしれませんが、塗ってサンディングシーラーの層を作り、それを削って『より平ら』にするためです。楽器など顔が映るほど綺麗な塗装を『鏡面仕上げ』というのですが、それに近い状態にしていきます。

だから、ピカピカのピアノって高いんですよね。塗装にすごい手間がかかるのです。鏡面仕上げじゃないマッドな色のピアノは比較的安く売ってますよね。

薄くハケで塗り、乾燥させ、また塗る。

ボディ背面も同様に塗って乾かしてを繰り返し。

木にサンディングシーラーが染み込んでいくので2~3度おなじ作業を繰り返します。これは『捨て塗り』と言われる作業です。これによって小さな穴や木の導管を埋める効果があります。

捨て塗りが終わったら、サンディングシラーでまた塗っていきます。

塗る→乾燥→ヤスリで平らにする 

この作業を5~6回繰り返します。

ハケ塗りなので、ハケムラが出来てしまいます。そのムラも平らにしてきます。

平らな板に、耐水性の紙やすり(#1000)を貼り、水をつけて削っていきます。水をつけないとガリガリ削れてしまいます。これを『水研ぎ』と言います。

ボディ前後面のサンディングシーラーが終わったら、側面の塗装をします。ボディ前後面をマスキングしていきます。

塗りにくい穴の部分から塗っていきます。

ハケ塗りなので、慎重に塗っても筆ムラがでてしまいます。乾燥したら筆ムラが無くなるように水研ぎしていきます。

サンディングシーラー層まで削ってしまわないように、慎重に筆ムラ部分が平らになるようヤスリがけをします。

この段階ではツヤはまったくありません。

塗って→乾かして→水研ぎして をひたすら自分が納得いくまで繰り返します。

表面にツルツルになり、くもった状態になったら、いったん終了。

今回5回ほど同じ作業をやってます。

今回使った「うるし塗り風塗料」はウレタン成分が入っているのですが、本塗りで水性ウレタン塗料を再度塗ります。

乾燥方法なのですが、サンディングは削ってしまうのでドライヤーで乾かすのもありです。厚く塗ってしまうと表面だけが乾燥し、中は乾いていないという事になってしまいますので、薄く薄くひたすら薄く塗りましょう。

水性サンディングシーラーは常温で3~4時間で乾燥るのですが、湿度や温度によって変わってきます。急いでいない場合は、半日~1日乾燥させたほうが確実です。直射日光が当たらない換気のいい場所で、吊るして乾燥させます。

「うりゃ~~~!」と剥がしたい気持ちをグッとおさえ、慎重にマスキングテープを剥がしていきます。マスキングテープに塗装がついてしまっている個所は、カッターで慎重に切れ目をいれて剥がしていきます。そうしないと、せっかく塗った塗料が剥がれてしまうことがあります。

そして悲劇は起きた

なんじゃこりゃぁ~~~~~~~~~~!?

謎の巨大な気泡が!!

おわった/(^o^)\

失敗の原因ですが『との粉』です。

終わりに

謎の怪現象に襲われましたが、次回最終回で完成します。

以上、ぬむめでした。